第十二話
94 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/14(土) 23:13:45.95 ID:8JbZHXTR0
第十二話 仲間
川*’ー’)「ドクオさんですよね?」
(*'A`) 「え? 誰?」
川*’ー’)「DQNの妹です.名前は愛っていいます.」
(;'A`) 「え?全然似てない・・・.」
川*’ー’)「腹違いなので・・・.」
(;'A`) 「え?いきなり,失礼なこと言ってごめん!」
川*’ー’)「慣れてますから.大丈夫です.」
('A`) 「昨日は,大変だったね.」
川*’ー’)「ええ・・・.」
116 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/14(土) 23:28:08.83 ID:8JbZHXTR0
('A`) 「・・・.
どうして,俺のこと知ってるの?」
川*’ー’)「・・・笑わないでくださいね.
おにぃちゃんが,夢に出てきたの.
そこで,おにぃちゃんがいったの.
ドクオさんに会えって.
お前の力に,きっとなってくれるからって.」
('A`) 「そうか・・・.
俺も,DQNには頼まれてたから.
俺で,できる事なら.」
117 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/14(土) 23:29:32.72 ID:8JbZHXTR0
川*’ー’)「本当!?
・・・!
突然で悪いんだけど,しばらく
ドクオさんの家に泊めてもらえませんか?」
(;'A`) 「え? 何で?」
川*’ー’)「ずうずうしくて,ごめんなさい.
お葬式の用意とかする以外は,
うちに居たくないの.
お父さんが家にいるから,居たくないの.」
('A`) 「親父さんと仲悪いの?
そういや,親父さんと問題がある,
みたいなこと言ってたな・・・.」
川*’ー’)「大嫌い・・・・.」
('A`) 「・・・.」
119 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/14(土) 23:31:03.14 ID:8JbZHXTR0
川*’ー’)「まっこと・・・・正真正銘・・・・
人間のクズ・・・・・・・・!
このままでは・・・・
しゃぶられる・・・・・・・・・・!
骨の髄まで・・・・・・・・
あの・・・・
あのクズに・・・・・!
グっ・・・・!」
(;'A`) 「・・・.」
川*’ー’)「・・・言っちゃ悪いけど、あいつは
正真正銘のクズ・・・・・・・・・・
負けたからクズってことじゃなくて
可能性を追わないからクズ・・・・・!
あいつは負け続けてきたから
今、誰からも愛されることなく貧窮し、ウジウジと・・・・・・・・・・
人生の底辺を這って・・・・・・・・・・
這って、這って、這っているのよ!」
123 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/14(土) 23:36:48.60 ID:8JbZHXTR0
(;;'A`) 「ええと・・・.」
(;'A`) 「・・・.」
(;'A`) 「でも,親父さんなんだろ・・・?」
川*’ー’)「・・・.
無職で,酒飲み.
私達がいると,いつも暴力を振るってきたわ.
あいつ・・・がいる時は,
私とおにぃちゃんは,大抵ショボンさんの家に泊めてもらってたの.
ショボンさんにはかなりお世話になったの.
でも,おにぃちゃんも,・・・ショボンさんも何処かにいっちゃった.」
('A`) 「・・・.」
125 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/14(土) 23:37:44.74 ID:8JbZHXTR0
川*;ー;)「私,体が弱くて,特に小さい頃・・・入院ばかり・・・・
友達もほとんど,いなくて・・・
家にいると,どうなるか・・・.」
周りには通行人がいる.
こちらを見て,ひそひそ話し出す人までいた.
(;'A`) 「歩きながら話そう.」
何となく,野々村病院へ向かう.
128 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/14(土) 23:42:01.54 ID:8JbZHXTR0
('A`)
「俺は,それでも親父さんを見捨てないでやって欲しい.」
川*;ー;)「・・・.」
('A`) 「皆,弱いところがあるのはしょうがないよ.
弱い部分を補い合って,
それを踏み台にして少しずつ成長していくんだ.
愛ちゃんだって,弱いところがあるでしょ?
大人になったて,そう.
20歳過ぎたからって,いきなり強くなるんじゃないと思うんだ.
逆にいえば,何時になっても,人は変われるはずだよ.
親父さんだって,
愛ちゃんが本当に心を開いて支えてあげたら,
きっと変わるよ.」
川*;ー;)「・・・.」
133 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/14(土) 23:46:04.02 ID:8JbZHXTR0
('A`) 「・・・
いきなり言っても,分らないよね?
俺にも,そんな時期があった.
泊まっていったらいいよ.
でも,俺の言ったことが分った時は,
親父さんのところに,戻ってやって欲しい.」
川*;ー;)「うん・・・.」
川*;ー;)「いいの・・・?」
('A`) 「ああ,カーチャンがいて,たまに叔母さんが来るだけだから.」
川*;ー;)「お父さんは?」
('A`) 「いないよ.
正確に言うと,知らないだけだけど.」
川*;ー;)「・・・!」
145 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/14(土) 23:55:54.11 ID:8JbZHXTR0
('A`) 「ちょっと,友達の所に行ってもいいかな?
それから,家に連れて行くよ.」
川*;ー;)(本当だ.おにぃちゃん・・・
この人なら,守ってくれそう・・・.)
('A`) (・・・・俺,
後,二日とちょっとしかないのに.
どうしたらいいんだろ.)
148 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/14(土) 23:58:14.47 ID:8JbZHXTR0
-----------------
ξ゚听)ξ 「・・・・.」
ξ゚听)ξ 「聞いた・・・?.」
ξ゚听)ξ 「・・・・.」
・・・・
・・・
・・
・
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149 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/14(土) 23:58:57.90 ID:8JbZHXTR0
ブーンの病室には誰もいなかった.
ドクオは,ブーンに今日あった事を簡単に話しかけた.
返事はない.
ドクオは,ブーンのベットの隣の椅子に腰掛け,
黙っていた.
愛は,何となく話しかけることが出来ず,
ドクオの隣の椅子に座って,
やはり黙っていた.
・・・夜が来る.
153 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/14(土) 23:59:48.29 ID:8JbZHXTR0
今日は,何も出来なかった.
('A`) (出来ることは,ショボンとやったと思ったんだけど.
少なくとも,俺達に出来ることは.
・・・カーチャン,それに,
愛ちゃん残して,
俺は死ぬんだろうか・・・.)
ドクオと愛は,ドクオの家に向かう.
154 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/15(日) 00:00:51.92 ID:8JbZHXTR0
('A`) 「ただいま.」
(‘∀‘) 「おかえり.」
川*’ー’)「・・・お邪魔します.」
(‘∀‘) 「あら・・・?
ドクオ君も隅に置けないわね.
彼女?」
('A`) 「ちが・・ 川*’ー’)「はい!」
(;'A`) 「ちょwww」
155 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/15(日) 00:01:53.06 ID:N8HXgeNm0
(‘∀‘) 「あらあら?」
(;'A`) 「違うって,友達の妹だよ.」
川*’ー’)「・・・はーい.そうです.愛っていいます.」
川*’ー’)「ドクオ君のお母さんですか?」
(‘∀‘) 「あらあら?そんな年に見える?」
川*’ー’)「いいえ!
とっても若く見えるから,誰だろうと思って!」
(‘∀‘) 「まあ.30歳だから若くないわよ.
おほほほほ.
私は,ドクオ君の叔母です.
愛ちゃん,よろしくね.」
川*’ー’)「よろしくお願いします.
ドクオさんの,お母様は居られないんですか?」
159 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/15(日) 00:04:05.68 ID:N8HXgeNm0
(‘∀‘) 「今,寝てるわね.
谷さんが出てきたから,話し合わせるの大変だったわ.」
('A`) 「お疲れ様です.」
川*’ー’)「たにさんがでてきた・・・????」
(‘∀‘) 「あらあら,この子?」
('A`) 「・・・話してなかったな.
愛ちゃん,うちのカーチャンは
多重人格障害なんだ.」
川*’ー’)「多重人格・・・障害・・・・?」
('A`) 「ああ.」
165 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/15(日) 00:06:34.02 ID:N8HXgeNm0
川*’ー’)「ドラマに出てくる,
一人の中に一杯違う人がいるみたいなやつ?」
('A`) 「まあ,そんな感じ.」
川*’ー’)「ドクオさん・・・
何で,
父親はいないし・・・.
・・・私の家よりもある意味大変じゃない・・・.」
('A`) 「・・・.
俺は多重人格障害は,
特別な病気だと思っていない.
必ず,治るよ.いや,治す.
それに,頼れる叔母さんもいるから.」
(‘∀‘) 「まあねえ.」
川*’ー’)「・・・.」
168 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/15(日) 00:08:25.68 ID:N8HXgeNm0
('A`) 「・・・家に泊まっていくんだよね?
カーチャンは人格によっては,・・・酷い行動をとる事もあるから,
・・・気をつけて.」
川*’ー’)「・・・うん.」
(‘∀‘) 「あらあら,服はあるの?」
川*’ー’)「あっ・・・.」
(‘∀‘) 「叔母さんの若い頃のでよければ,貸してあげる.」
川*’ー’)「・・・よろしくお願いします.」
(‘∀‘) 「それじゃ,ご飯用意してあげるから
お風呂にでも入ってきなさいな.
ドクオ君,流石に愛ちゃんはまだ若いから,
一緒に入ろうとかは考えちゃだめよ?」
(;'A`) 「ちょwwwねーよ」
170 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/15(日) 00:10:10.10 ID:N8HXgeNm0
愛が一番最初に入る.
愛は出てきたとき,涙目だった.
次に,ドクオがお風呂に入る.
愛は自分の父親に連絡を入れていた.
172 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/15(日) 00:11:21.90 ID:N8HXgeNm0
(‘∀‘) 「ご飯,出来たわよー?」
ドクオの母親は起きてこず,
3人でご飯を食べた.
愛の布団をドクオの部屋に敷き,
叔母さんは言った.
(‘∀‘) 「それじゃ,帰るわね.
ドクオ君,若いからって,理性は忘れないように.」
174 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/15(日) 00:12:34.93 ID:N8HXgeNm0
(;'A`) 「ちょwwwねーから!
お疲れ様です.
また,明日もお願いします.」
ドクオは,居間で寝るため,自分の布団を移した.
175 名前: 第十二羽
投稿日: 2006/01/15(日) 00:16:26.98 ID:N8HXgeNm0
布団を動かしてから,耳を澄ます.
風呂のほうから,
うなり声が聞こえた.
(;'A`) 「なんだあ?」
川*’ー’)「あれ?最後かと思って,栓を抜いちゃった.」
(;'A`) 「誰も入る人,いないよ.
まさか,どろぼう・・・?」
177 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/15(日) 00:18:34.92 ID:N8HXgeNm0
居間に布団を敷く時,愛は後ろに立って言った.
川*’ー’)「いっしょでもいいのに.」
(*'A`) 「・・・.」
(*'∀`) 「・・・.」
Σ(;'A`) 「・・・.」
('A`) 「だめ!」
179 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/15(日) 00:20:49.67 ID:N8HXgeNm0
川*’ー’)「そっかあ.」
川*’ー’)「・・・.」
('A`) 「何?」
川*’ー’)「おにぃちゃんって,呼んでもいい?」
(*'A`) 「なっ・・・!」
川*’ー’)「だめ・・・?」
;y=ー(゚д゚)・∵.ターン
(*'A`) 「dそいごあじぇpわjごsdlぽkふぁpsdpg・・・・!」
180 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/15(日) 00:21:47.04 ID:N8HXgeNm0
川;’ー’)「え?
えーと,じゃあ,
兄貴!」
('A`) 「そっちの方が,いいな.」
(理性が抑えられるから)
川*’ー’)「じゃあ,ドクオの兄貴!
これから,よろしくお願いします.」
182 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/15(日) 00:22:24.23 ID:N8HXgeNm0
('A`) 「おう.
俺,居間にいるから.
俺の部屋の漫画と,パソコンは自由に使っていいよ.」
189 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/15(日) 00:24:48.12 ID:N8HXgeNm0
ドクオは居間に行くと,一人で考え込む.
('A`) (俺はあと,二日・・・.
ブーンは,後一日・・・.
どうしたらいいんだ.
ショボン,お前のような,頭や冷静さが欲しいよ.
ブーン,お前のような行動力や,運があれば・・・.
考えてみたら,俺は,二人に付いていただけで・・・.
何もやってない.)
191 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/15(日) 00:26:24.11 ID:N8HXgeNm0
('A`) (今日なんて,
DQNの妹を託されて・・・
面倒見て・・・
逃避行動じゃないのか,これ?
俺一人残されて,どうすりゃいいんだよ.)
('A`) (・・・・そろそろ,あのメールが来る時間か.)
192 名前: 第十二話
投稿日: 2006/01/15(日) 00:27:13.69 ID:N8HXgeNm0
・・・・ぴちょん・・・・・・・・・ぴちょん
・・・・・ぴちょん・・・ぴぴちょん
('A`) 「来たか・・・.ん?」
・・・音が,複数聞こえた.
一方は,ドクオのズボンのポケットから.
そして,もう一方は,
ドクオの部屋のほうから・・・.
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