第七話
395 名前: 第七話
投稿日: 2006/01/10(火) 19:19:16.94 ID:A/3bQUDq0
第七話 山村家の秘密
( ^ω^) 「おはようだお.」
(;;'A`) 「お,おはよう.」
(;^ω^) 「どうしたんだお?疲れきった顔してるお.」
(;;'A`) 「何でもねえよ.夢の中でいつものあいつに追い掛け回されただけだ.」
(´・ω・`)「おはよう.もう一度,山村ダムに行こう.
DQNが,そこで死んでいるはずだ.」
( ^ω^) 「!ショボンも聞いたのかお!」
(´・ω・`)「うん.そうなんだ.
あんな奴でも,僕の奴隷でね.最後くらいは知っておいてあげないと.」
(;'A`);^ω^)(ど,奴隷・・・?)
三人は再度,山村ダムへ向かった.
昨日帰る時,四人は実は楽観的だった.
しかし,実際に三人になって,重苦しい沈黙が漂う.
396 名前: 第七話
投稿日: 2006/01/10(火) 19:20:21.72 ID:A/3bQUDq0
(,,゚Д゚)「よう、またお前か.」
(´・ω・`)「擬古さん.おはようございます.」
(*゚ー゚) 「オハヨウ」
バスから降りた三人は,若い夫婦に会った.
( ^ω^) 「昨日話していた夫婦かお?」
(´・ω・`)「そうだよ.男のほうが擬古さん.
綺麗な女の方が,椎さんというんだ.」
(*゚ー゚) 「アライヤダワ」
(´・ω・`)「山村村で,死体が発見されたという報告はありますか?」
(,,゚Д゚)「なに?何処で聞いたんだ!?
確かにダムの底に水死体が発見された.
この地域には行方不明者がいないから,警察も困ってるらしいがな.」
('A`) 「そ,そうですか・・・.」
(*゚ー゚) 「ヒョットシテ,アナタタチノシリアイ?」
(´・ω・`)「・・・それを確かめにきました.」
三人は擬古夫妻に警察署の位置を聞いた.
無言で三人は,警察署に向かう.
398 名前: 第七話
投稿日: 2006/01/10(火) 19:21:36.10 ID:A/3bQUDq0
(
´,_ゝ`)「君たちか,被害者の知り合いかもしれないというのは.」
( ^ω^) 「そうだお.」
( ´,_ゝ`)「死体を見る勇気はあるか?」
( ^ω^) 「無いお.」
('A`) 「即答スンナ!」
(´・ω・`)「見せてください.僕は見慣れてますから.」
( ´,_ゝ`)「ほう?じゃあ見るといい.」
ショボン一人,警察官についていった.
402 名前: 第七話
投稿日: 2006/01/10(火) 19:23:28.34 ID:A/3bQUDq0
(´・ω・`)「確かに,僕の知り合いのDQNです.」
( ´,_ゝ`)「確かか?(本当に平気そうだな,コイツ)」
(´・ω・`)「はい.肛門の辺りにホクロが108個.
DQNにもありました.」
( ´,_ゝ`)「そうかね・・・(何で知ってんだコイツ?).
で,君 た ち が や っ た ん で は な い よ ね ?」
(´・ω・`)「もちろんです.」
( ´,_ゝ`)「ふむ.
奇妙な事が多くて,我々も困ってるんだよ.
山村家の屋根の上に,この仏さんはいた.」
(´・ω・`)「はい.」
( ´,_ゝ`)「しかし,君も知っているとは思うが.
今は渇水.この家の屋根は3週間水から出ていた.
誰も手を下さずに,その屋根の上にいて,
この様な死体が出来るわけが無い.
誰かが置いたんだろうな.」
(´・ω・`)「・・・!」
( ´,_ゝ`)「まあ,何か分ったら,私に連絡してくれたまえ.
ま,事故で済ませたいのだが.」
ショボンに,警察官は名刺を渡した.
二人のところへ,ショボンは戻る.
409 名前: 第七話
投稿日: 2006/01/10(火) 19:31:40.90 ID:A/3bQUDq0
(´・ω・`)「DQNの死体だった・・・!」
(;'A`) 「た,確かか?」
(´・ω・`)「うん.僕が言うんだから間違いないよ.
そして,呪いは本当みたいだね.
あの時間から,ここに来るバスはもう無い.
死亡時刻も,昨日とは思えない状態だった.」
(;'A`);^ω^)「しょ・・・.」
(;'A`) 「ショボン,お前は強いな.」
(´・ω・`)「なんでだい?」
(;'A`) 「だって,お前が一番残り時間少ないじゃねえか.
なのに,なんでそんな冷静なんだよ.」
(´・ω・`)「焦って問題が解決するなら,僕は幾らでも焦るよ.
でも,残念ながら現実は違う.
・・・山村家に向かおう.
少し水は残っているが,泳げないことも無さそうだ.
今は9月だしね.」
(;'A`) 「警察がいるんじゃないのか?」
(´・ω・`)「大丈夫.田舎の警察だからね.
まるきりヤル気ないよ.
もう,警察官も引き上げたみたい.」
三人は,ショボンのお金で水着を用意する.
そして,山村家まで泳いだ.
418 名前: 第七話
投稿日: 2006/01/10(火) 19:44:09.60 ID:A/3bQUDq0
(;'A`);^ω^)「疲れた・・・.」
(´・ω・`)「水も滴る・・・,うほっ」
Σ(;'A`) 「しょ,ショボン,何か言ったか!?」
(´・ω・`)「何でもないよ.もう僕には時間がない.
急いで調べ始めよう.」
山村家の敷地はかなり広い.
その敷地は,1.5m位の囲いで取り囲まれていた.
玄関らしい門から,三人は入る.
屋敷内は少し他のところに比べ高い位置にある.
水も,くるぶしのところまでだ.
421 名前: 第七話
投稿日: 2006/01/10(火) 19:45:49.05 ID:A/3bQUDq0
('A`) 「ここ,夢で何時も見る場所だ・・・.」
カサカサカサカサカサカサカサ
(;'A`) 「ん・・・?」
( ^ω^) 「どうしたんだお?ドクオ?」
・・・ぴちょん ・・・・ぴちょん
Σ( ^ω^) 「こ,この音は何だお・・・!?」
(´・ω・`)「ただの水だよ.」
カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ
(;'A`) 「やばい,絶対やばい.
あいつが来る音だ!」
・・・ぴちょん ・・・・ぴちょん ・・・・ぴちょん
(;^ω^) 「僕にも,聞こえるお!
現実の世界に出てきたんだお!」
カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ
(;'A`);^ω^)「に,逃げよう(るお)!!!111!!!!1」
425 名前: 第七話
投稿日: 2006/01/10(火) 19:50:06.48 ID:A/3bQUDq0
(´・ω・`)
「喝っ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
・・・・・・・・・・
鼓膜の破れるような怒号がショボンから発せられる.
そして,周囲には静寂が訪れた.
逆にブーンとドクオの中からは,力が溢れてきた.
(´・ω・`)「ここは,ダムの底なんだ.
水の滴る音くらいするよ.
カサカサいってるのは虫だろう.
さあ,行こうか.」
(;'A`);^ω^)(ショボン,怖え(お)!)
428 名前: 第七話
投稿日: 2006/01/10(火) 19:51:38.14 ID:A/3bQUDq0
門から屋敷へと向かう.
( ^ω^) 「途中に,井戸があるお.」
(´・ω・`)「そうだな.」
三人は屋敷に入った.
廃屋で,水に漬かっていただけあって生臭い.
玄関から,まっすぐ廊下が伸びている.
そして,左右に5つずつ部屋があった.
・・・いや,一番奥の部屋に見えたのは階段だった.
三人は,それぞれ,部屋の探索を始めた.
ショボンが調べていた部屋から二人を呼ぶ声が聞こえた.
431 名前: 第七話
投稿日: 2006/01/10(火) 19:53:04.54 ID:A/3bQUDq0
('A`)^ω^)「何かあったか(お).」
ショボンは,ドクオをじっと見つめる.
ドクオは,急に意識が希薄になった.
(´・ω・`)「これを見て欲しい.」
(*'A`) 「凄く・・・,大きいです.」
Σ(;'A`) 「は!?俺は一体何を言ってんだ!?」
(´・ω・`)「ふふふふふ.」
(;'A`) 「ま,待て.俺はノーマルだ!」
(´・ω・`)「何を言ってるんだい?ドクオ君.
それより,これだ.」
玉がいくつも連なっている変な棒状のものを,
ショボンはその部屋にあった机の上に置いた.
434 名前: 第七話
投稿日: 2006/01/10(火) 19:55:01.80 ID:A/3bQUDq0
(´・ω・`)「これは,DQNのものだ.」
( ^ω^) 「なんだお,これ.」
Σ(;'A`) 「ちょwwwこれアナル・・・」
(´・ω・`)「これは,DQNのものだ.」
(;'A`) 「そ・・・そうか.
DQNはこの部屋に来たのかな?」
(´・ω・`)「その様だね.
生きてか,死んでかは分らないけど.」
再び,探索を開始する三人.
二階に行く.
436 名前: 第七話
投稿日: 2006/01/10(火) 19:56:17.81 ID:A/3bQUDq0
津理子のものと思われる部屋を,2階に見つけた.
二十畳程度で,腐ったソファーと,
穴の開いたタンスに,
鏡の割れた化粧台がある.
( ^ω^) 「津理子はここにいたのかお・・・」
('A`) 「ここの部屋,やけに石や木が多くないか?
この木,しかも使用済みの松明みたいだ.」
(´・ω・`)「ふむ.」
('A`) 「燃えたような跡もある.
まさか,この家は襲われたんじゃあ.」
ショボンは,壁についた黒ずみに注目する.
439 名前: 第七話
投稿日: 2006/01/10(火) 19:58:55.25 ID:A/3bQUDq0
(´・ω・`)「血の跡みたいだね.
ん?」
ショボンは,突然タンスを押した.
隠し部屋があった.
ブーンは,扉を開く.
(;^ω^) 「この部屋はなんだお?」
完全にこの部屋は密閉状態だったらしい.
水の浸入した気配が無い.
古い人形や玩具がいっぱいあった.
446 名前: 第七話
投稿日: 2006/01/10(火) 20:06:48.76 ID:A/3bQUDq0
( ^ω^) 「まるで,子供部屋だお.」
(´・ω・`)「そうみたいだね.」
( ^ω^) 「きっと,ここがツンの部屋だったんだお.
ツンは,隠し子で,
・・・やっぱり死んでたんじゃないかお・・・」
(´・ω・`)「その可能性もあるね.
ただ,隠し子を自分の家に置くかどうかは,わからないけど.
津理子も,夢では子はいないと訂正したしね.
まあ,ツンが津理子でも,隠し子でも,
生きてはいなさそうだな.」
ブーンは下を向く.
447 名前: 第七話
投稿日: 2006/01/10(火) 20:08:24.25 ID:A/3bQUDq0
('A`) 「ブーン.・・・お前.
ツンを弔ってあげなきゃな.」
( ^ω^) 「そうだお!
立派な墓を作ってあげるお.
・・・・・・.」
( ;ω;)「うわあああああ!!!」
ブーンは部屋から,そして屋敷から出て行った.
(´・ω・`)「ブーンはどうしたんだい?」
('A`) 「ツンに,夢でしか出てこないツンに,
あいつは惚れてたのかもな.」
449 名前: 第七話 投稿日: 2006/01/10(火) 20:09:21.54 ID:A/3bQUDq0
(´・ω・`)「・・・・
ちょっと,三行にまとめようか.
・DQN死亡確定
・山村津理子は,何者かに襲われた可能性がある
・山村津理子には,娘がいた可能性がある」
('A`) 「そんなところだな.
どうする?
ブーンを追うか?」
(´・ω・`)「そっとしとこうよ.
僕たちはまだ捜そう.
手がかりはまだ,きっとあるはずだしね.」
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