第八話
134 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/11(水) 23:15:59.10 ID:Yhpm0Qms0
第八話 津理子の秘密
( ^ω^) 「・・・.」
ブーンは一人,村のある辺りまで帰ってきた.
( ^ω^) 「花を買うお・・・.
ツンが,喜びそうな花を.」
( ^ω^) (あそこに花屋があるお.買いに行くお.)
( ^ω^) 「お花下さい.」
(*゚ー゚) 「アラ? アナタハ, ヒルニ アッタ ボウヤネ.」
( ^ω^) 「椎さん!僕は,坊やじゃないお.
ブーンだお.」
(*゚ー゚) 「ワカッタワ, ブーンクン.
キョウハ, オハナヲ カイニキテ クレタノ?」
( ^ω^) 「そうだお!」
(,,゚Д゚) 「いらっしゃいませだぞ,ゴルァ.」
(*゚ー゚) 「アッ,ギコクン.」
(,,゚Д゚) 「どんな花がいいんだ?」
( ^ω^) 「若い娘が喜びそうな花がいいお.」
(,,゚Д゚) 「彼女にプレゼントか?」
135 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/11(水) 23:16:53.84 ID:Yhpm0Qms0
( ^ω^) 「そんなところだお.
花よく分らないんだお.1000円位で見繕ってほしいお.」
(,,゚Д゚) 「黄色いバラとかどうだ?華やかだぞ?」
(*゚ー゚) 「ギコクン,キイロイ バラノ ハナコトバ, 「シット」 ダヨ?」
( ^ω^) 「こっちのバラ,綺麗だお.」
(,,゚Д゚) 「そいつは,バラじゃないな.トルコギキョウだ.」
( ^ω^) 「バラにそっくりだお!」
(,,゚Д゚) 「最近,作られたらしい.
棘がないから,扱いやすいってんで受けてる.」
(*゚ー゚) 「トルコギキョウノ, ハナコトバ ハ 「キボウ」 ダヨ.」
( ^ω^) 「希望・・・.」
(*゚ー゚) 「ホカニ,「ユウビ」ッテ イミモ アルヨ」
( ^ω^) 「希望に,優美かお.ツンに似合いそうだお.」
( ????) 「ツン・・・.」
137 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/11(水) 23:18:50.86 ID:Yhpm0Qms0
( ^ω^) 「ん?誰だお?」
(*゚ー゚) 「ディオバアチャン?」
(#゚;;-゚) 「ツン,ツン,ツン・・・.」
(,,゚Д゚) 「出井ばあちゃん.
体悪いのに起きてきたら余計,体調崩すぞ.ゴルァ.」
(#゚;;-゚) 「ボウヤハ, ナンデ ツン ノコトヲ シッテイルノ?」
( ^ω^) 「ツンのこと,知っているのかお!?」
(;,゚Д゚) 「ばあちゃん,この子の知ってるツンとは絶対違う娘だぞ?」
(#゚;;-゚) 「ツン, ナンテ ナマエ ホカニ イナニヨ.
ヤマムラ ツン ジャナイノカイ?」
140 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/11(水) 23:22:48.84 ID:Yhpm0Qms0
( ^ω^) 「そうだお!山村ツンだお!」
(;,゚Д゚) 「はあ?」
(#゚;;-゚) 「アノコナラ,フシギ ジャナイヨ.
アノコノ コトガ,キキタインジャ ナイカイ?」
( ^ω^) 「聞きたいお!」
(;,゚Д゚) 「ぼうず,ばあちゃんは体が悪いんだ.
あまり,無理させないでやってくれよ.」
(#゚;;-゚) 「擬古,だまれ.」
141 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/11(水) 23:24:33.98 ID:Yhpm0Qms0
Σ(;,゚Д゚)「えっ!?(普通に喋った!?)」
(*゚ー゚) 「ギコ,オバアチャンノ スキニ サセテアゲヨ.」
(#゚;;-゚) 「シイノイウトオリダ.」
(;,゚Д゚) 「お,おう.
じゃあ,ばあちゃんが言う事,聞き取りにくいだろ?
俺が間を挟んで,坊主に説明してやるよ.」
(*゚ー゚) 「ジャア,イマニアガッテ.」
ブーン,擬古,椎および出井の四人は,擬古の家の居間に向かう.
145 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/11(水) 23:28:43.38 ID:Yhpm0Qms0
(#゚;;-゚) 「ヒガシ・・・.」
(;,゚Д゚) 「ばあちゃん,こっちだ!」
ブーン,擬古および椎は椅子に座った.
出井は,布団に横になる.
(*゚ー゚) 「オチャドウゾ.」
( ^ω^) 「ソウイエバ,マダ ナノッテナ カッタオ.ブーント モウシマスオ.」
(;,゚Д゚) 「伝染んな.よろしく,ブーン.」
(#゚;;-゚) 「ナンデ アンタハ ツン ノ コトヲ シッテイル?」
( ^ω^) 「夢であったお.」
(;,゚Д゚) (大丈夫か,コイツ?)
(#゚;;-゚) 「ソーカイ・・・,ソウイウコトモ アルノカモネ.」
(#゚;;-゚) 「ソレジャア,ハナソウカネエ.」
148 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/11(水) 23:34:01.62 ID:Yhpm0Qms0
ここから,擬古は出井の横に座る.
そして,出井の口に耳を近づけた.
そして,出井の言葉を聞き取りやすい言葉でブーンに話した.
(,,゚Д゚) 『山村ツン.あの娘は,いい娘だった.
他の山村津理子に比べてね.
(ばあちゃん,ボケてね?)』
擬古は,何故か出井に蹴られた.
150 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/11(水) 23:36:01.91 ID:Yhpm0Qms0
( ^ω^) 「他の山村津理子?」
(,,゚Д゚) 『ああ.
山村津理子は複数いた.体は1つだったけどね.
いわゆる,多重人格者,ってやつだ.
多重人格障害,
これは,強いストレスから自らを守ろうとした結果,
1つの体に複数の人格が現われる精神的な病なんだよ.』
155 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/11(水) 23:43:25.60 ID:Yhpm0Qms0
Σ( ^ω^) 「それは,本当かお?
多重人格って,よくドラマとかに出てくるやつだお.
・・・ツンは,人格の1つだったのかお.」
(,,゚Д゚) 『ああ.』
(;^ω^) 「本当かお.何で,出井ばあちゃんが知ってるんだお?」
(*゚ー゚) 「ディオバアチャンハ,モト「イシャ」ダッタノ.」
(,,゚Д゚) 『当時,医者が少ない上に,こんなド田舎だからね.
津理子が10歳の時に,私の診療所にやってきた.
専門は精神科じゃないが,私が受け持ったのさ.』
158 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/11(水) 23:48:47.22 ID:Yhpm0Qms0
( ^ω^) 「そうだったのかお.強いストレスってなんだお?」
(,,゚Д゚) 『そうだね.よくあるのは,性的虐待だね.』
(;^ω^) 「!? ツン・・・.
それはツンもかお?」
(,,゚Д゚) 『・・・本人が言ってたから,恐らくね.
辛い経験をした時,人は忘れることで自分を守ろうとする.
でも,忘れられないくらい,酷い体験だったら?
その時はね,他人に起きたことだと思い込むんだ.
しかし,酷い体験の記憶は消えてなくならない.
その時,その記憶を受け持つ新たな人格が必要になる.
・・・これが,多重人格になる原因さ.』
160 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/11(水) 23:50:00.63 ID:Yhpm0Qms0
(;^ω^) 「よくわからないお.
けど,他人に酷いことをされて,
ツンは生まれたのかお?」
(,,゚Д゚) 『・・・.津理子にいた人格について,簡単に説明しようか.
私の診療所にきたとき,既に人格は4つあった.
無口な津理子,少女のツン,くたびれた女の印象を与える須磨子.
そして「名無し」だ.』
162 名前: 以下、名無しに
かわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/01/11(水) 23:53:17.29
ID:Yhpm0Qms0
(;^ω^) 「名無し?」
(,,゚Д゚) 『そう.私はあったこと無いが,
須磨子という人格が言っていた.
須磨子は,保護人格だ.
保護人格というのは,
主に肉体や精神の構造を守ろうとする人格だ.
須磨子は,人格の統合にも協力的だった.
しかし,名無しは人格の統合には反発していたらしい.
(舌噛みそうだな,ゴルァ)』
(;^ω^) 「・・・.」
(;゚ー゚) 「….」
164 名前: 以下、名無しに
かわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/01/11(水) 23:54:33.43
ID:Yhpm0Qms0
(,,゚Д゚) 『基本人格の津理子は,酷く内向的だった.
基本人格は,生まれ持った人格のこと.
彼女とは,ほとんど話せたことがない.』
(;^ω^) 「・・・(わからん).ツンはどうだったお?」
(,,゚Д゚) 『ツンは,津理子と入れ替わり,主人格となっていた.
感じは,普段は普通の少女のようだった.
しかし,ツンには何故か,普通にはない力があった.』
( ^ω^) 「意思と意思を「つなぐ」って奴かお?」
(,,゚Д゚) 『ほう,知ってるのかい.(こいつ等,大丈夫か?)
そう.
ツンの人格にだけは何故か,強力なテレパシー能力があった.
ツンはその力を発するだけで,まるで制御が出来なかった.』
165 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/11(水) 23:56:36.41 ID:Yhpm0Qms0
(,,゚Д゚) 『ある日,ツンは私にいった.
「出井先生,アタシの中の化け物が,どんどん大きくなっていくの.」
と.』
( ^ω^) 「化け物?」
(,,゚Д゚) 『それはツンにも,須磨子にもよく分らないみたいだった.
ツンはさらに私に言った.
「アタシの中の化け物が大きくなるにつれ,
アタシの力も強くなるみたい.」
と.』
( ^ω^) 「ツン・・・.」
(,,゚Д゚) 『さて,ここで,私たちの間に起きた,
さらに忌まわしい事件について話さなければならない.
聞く勇気は,あるかい?』
( ^ω^) 「もちろんだお!」
202 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/12(木) 00:34:21.13 ID:9G0rc2LF0
(#-;;-)
「ソウカイ・・・.ギコ,ココカラハ,ワタシガジブンデハナス.」
(,,゚Д゚) 「えっ,でも.」
(#゚;;-゚) 「いいから.」
(;,゚Д゚) 「あれ????やっぱり,普通に喋れんのかよ.」
(*゚ー゚) 「ごめんね,擬古君.実は私も.」
Σ(;,゚Д゚) 「えーーーーーっ!!!」
(;゚ー゚) 「私たち,一応話そうと思えば普通に話せるの.
ただ,声帯があまり強くなくて,
普段はあんな話方してたの.」
(;,゚Д゚) 「いいけど,教えてくれたっていいじゃねえか.」
(#゚;;-゚) 「擬古,だまれ.」
(,,TДT) 「ひどっ!」
(;゚ー゚) 「ゴメンネ.」
(;^ω^) 「・・・そろそろ話して欲しいお.」
(#゚;;-゚) 「そうだね.」
(;^ω^) 「家族会議中,申し訳ないお.」
203 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/12(木) 00:36:03.62 ID:9G0rc2LF0
(#゚;;-゚) 「五十三年前,津理子が23歳の時には,
ツンの力は村中に知れ渡ってしまった.」
( ^ω^) 「なんでだお?」
(#゚;;-゚) 「ツンの力が強くなったからさ.
半径20m近くが,彼女の力の範囲になった.」
( ^ω^) 「多重人格のことは広まったのかお.」
(#゚;;-゚) 「いや,ほとんど知るものはいなかった.」
( ^ω^) 「そうなのかお.」
(#゚;;-゚) 「人の心は醜いものを多く含んでる.人の事は言えないがね.
ツンが外に出ただけで,離婚してしまった夫婦もいた.
自殺してしまった娘もいた.
ツンは,あの可哀想な娘は,
自分では何もしていないのに,皆に嫌われていた.
ツンは家から殆ど出なかった.」
( ^ω^) 「・・・.」
205 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/12(木) 00:39:06.37 ID:9G0rc2LF0
(#゚;;-゚) 「その頃から,ツンの代わりに須磨子が出てくる回数
が多くなった.
須磨子は何故か私には心を開いてくれたが,
他の人には,ふてぶてしい,嫌な態度をとった.
・・・ツンは,須磨子に話していたらしい.
自分に対する,複数の殺意についてね.
だから,嫌な女をきどり,
更に他人から自分の体を遠ざけていたのかもしれない.」
( ^ω^) 「・・・.」
(#゚;;-゚) 「ツンの力は,更に強まっていった.
25歳のとき,半径50m程度の範囲にまで力が届くようになってしまった.
ツンの力は村の外にまで知れ渡ってしまった.」
(#゚;;-゚) 「そして,地元のテレビ局や,
大学教授までやってきて超能力実験とやらをはじめた.
そして,これが破滅への序曲だったのさ・・・.
208 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/12(木) 00:43:19.68 ID:xf7Op5p/0
(ここから回想シーン)
---------
テレビ局スタッフ「津理子さんにどれだけ近寄ろうとも,
何も聞こえません!
感じません!」
大学教授 「ほら,言ったとおりでしょう.
超能力なんて,ただのペテンなんです.」
ξ´_ゝ`)ξ 「ふん.
そうよ,ペテンだったのよ.」
大学教授 「全てはプラズマで証明できるのです!」
テレビ局スタッフ「残念ながら,やはり超能力というのは存在しなかったようです.
それでは,皆さん.
また来週,この時間に.」
津理子はテレビ局から解放され,私のところに来た.
私たちは,「超能力実験」とかいう,フザケタ番組に誘われ,出席した.
最近,津理子への風当たりがさらに激しくなっている.
須磨子が津理子として番組に出席し,
能力のない振りをする.
そしたら,村人たちも津理子が能力を失ったと思い,
少しは風当たりが和らぐと思ったんだ.
209 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/12(木) 00:44:41.28 ID:xf7Op5p/0
(+゚ー゚) 「スマコ・・・.」
ξ´_ゝ`)ξ「出井先生.これで良かったんですよね.
ツンとは,屋敷の外では交代しません.
これで,ツンが嫌な目に会う回数も減りますよね?」
(+゚ー゚) 「タブン.ワタシタチイガイニ,チカラヲ モツノガ 「ツン」ダケッテ シラナイ.
「ノウリョクガ,ウシナワレタ」トオモッテ クレルンジャナイカナ.」
ξ´_ゝ`)ξ「そっか.良かった.」
(+゚ー゚) 「スマンコ・・・.」
ξ;´_ゝ`)ξ「えっ・・・?」
(+゚ー゚) 「ナンデモナイ.ソレヨリ, カエリマショ.」
しかし,村人の心は,私たちの思惑以上に 復讐心へと向かってたのさ.
213 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/12(木) 00:46:13.59 ID:xf7Op5p/0
村人A 「津理子!
どういうつもりだ?」
ξ´_ゝ`)ξ「何よ?」
村人B 「お前,能力失ったのかよ?」
ξ´_ゝ`)ξ「そうよ.それがどうかした?」
村人A 「確かに,前みたいに無理やり周りの意識が入ってこねえ.
ようやく,お前の悪魔の能力も消えたか?
じゃあ,次はお前が消えろよ.」
ξ´_ゝ`)ξ「はあ?
あんたらが消えろよ,バーか.」
村人B 「なんだとお!」
(+゚ー゚) 「ヨシナサイヨ.」
村人A 「あ?んだよ・・・.で,出井さん!」
村人B 「わ,出井さん.いたんすか.小さかったから気がつかなかった・・・」
(#゚ー゚) 「誰が,豆粒ドチビよ!」
村人AB 「ぎゃあああああああああーーー!」
私は,村人二人を軽く御仕置きをした.
216 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/12(木) 00:48:32.74 ID:xf7Op5p/0
私たちは,山村家へと帰った.
当時の山村家は,もう津理子しかいなかった.
家事手伝いを雇おうにも,津理子を恐れて,誰も寄らなかった.
津理子の部屋と,たまに私が泊めてもらう客室.
その2部屋以外は,荒れ放題だった.
夜,津理子の部屋でお茶を飲もうとした時.
村人たちは,今度は集団で来た.
新しく秘密がばらされなくなったと思ったから,
今までの分,復讐しに来たのね.
村人A 「津理子,出て来い!」
村人B 「てめえ,出井さんがいるからって,安全だと思うなよ!
こっちは20人いるんだからな.
どうやら,能力を失ったお前に,勝ち目ないぞ!」
村人C 「でてこい!妹はなあ,不治の病だったんだ.
それを家族ぐるみで隠してたのに!
お前が,出井先生のところに来たせいで!
お前のせいで,妹は自殺したんだ!」
村人Y 「俺なんて,お前の性で 幼女萌え なことがばれ,
嫁に逃げられたんだからな!」
村人A-X 「えっ・・・.」
村人Y 「あ・・・(TDT).ちっくしょう!出て来い!」
屋敷へ投石が始まった.
224 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/12(木) 00:54:34.13 ID:xf7Op5p/0
津理子の部屋は,大体わかっているらしい.
数が集中している.
松明も,投げ込まれた.
幸い,松明の数は少なかったので,すぐ消せた.
ξ´_ゝ`)ξ「・・・醜い.」
(+゚ー゚) 「ゴメンナサイ.コンナコトニナルナンテ.」
ξ´_ゝ`)ξ「どうする,出井先生?」
(+゚ー゚) 「トリアエズ,ウラグチ カラ ニゲマショウ.
「ゲンカン」クライ, コワシソウナ ケンマク ダシ」
私の思ったとおり,奴らは玄関壊して入ってきたよ.
その暴挙が予想外に早かったから,
ツンの遊び部屋に隠れるよう須磨子に言った.
須磨子が隠れて,すぐに二人の男が来た.
228 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/12(木) 00:57:17.17 ID:xf7Op5p/0
村人E 「おい,津理子!
俺はなあ,お前が通りかかったせいで,仕事に失敗した.
取引先からも見捨てられ,今じゃ職もねえよ.
全部,てめえのせいだ!
出て来い.」
(+゚ー゚) 「ケツノアナノ,チイサナ オトコ ネエ.」
村人E 「出井!てめえ,津理子を何処に隠した!」
(+゚ー゚) 「シリタクバ,アタシヲ タオシテ ゴランナサイナ.」
村人D 「けけけ,出井!庇うんだな?
前から,お前のことはいい女だと思ってたんだ.
気の済むまで,犯してやるぜ.」
(+゚ー゚) 「ハア? ソンナコトシテ ケイサツニ ダマッテルト オモウノ?」
234 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/12(木) 01:03:59.28 ID:xf7Op5p/0
村人E 「警察? ふん.
今,この村に住んでる警察も含めて,皆がお前らの敵だ!
なんたって,警察や村長たちは,
自分らの秘密を握られてると思って,気が気じゃないからな.
今は無くても,能力があったのは確かなんだからな.」
村人D 「津理子の,能力が復活する可能性だってある.
だから,能力のない今,面倒のないように死んでもらいたいんだとよ.
何が起こってももみ消してくれるらしいし,
ついでに,お前も可愛がってやるぜ.」
(+゚ー゚) 「フーン? イママデ ガマン シテタノハ ナンデ?」
村人E 「今まで,なんで我慢してたのかって?
能力があるときは,殺そうとするのがばれちまうだろ?
逃げられた時が面倒だから,中々手を出せなかったのさ.」
(+゚ー゚) 「アッ ソ.」
238 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/12(木) 01:04:35.25 ID:xf7Op5p/0
村人E 「お喋りも,そろそろ終わりだ!」
(+゚ー゚) 「ふん.あんた達もね.」
村人Dは私に右手を出して,捕らえようとしてきた.
私は,村人Dの右手を,自分の右手で内側から受ける.
そして,体を左回転させて,
左ひじを村人Dの顎に打ち込んだ.
(+゚ー゚) 「ふふ、これが、ソーク・ガップよ.」
村人Dは後頭部から倒れ,失神した.
244 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/12(木) 01:06:32.55 ID:xf7Op5p/0
それを見て,
村人Eは,すぐ逃げ出した!
恐らく,仲間を呼んで来るだろう.
二人しか来なかったのは、
逃げ場を封じるためだったのか?
(+゚ー゚) 「スマコ.モウ シバラク, カクレテテネ.」
ξ;凵G)ξ「うっ,うっ.」
(+゚ー゚) 「ツン!スマコト イレカワッタノ?」
ξ;凵G)ξ「何で,何で私がこんな目にばかり会うの?」
(+゚ー゚) 「ウ!マワリノ オトコタチノ イシキガ・・・!」
ξ;凵G)ξ「もう,いやぁぁぁぁーーーーーーーー!!!」
245 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/12(木) 01:07:23.99 ID:xf7Op5p/0
この時は今まで無いくらい,ツンの力が強かった.
周り皆の心が,無理やり私の中に入れられたみたいにね.
苦しかった.
それは,周りの男たちも同じだったみたい.
そして,周りの男たちの苦痛も入ってきて,さらに強くなってきた.
(+゚ー゚) 「ウ・・・! ツン オチツイテ!
アアッ・・・!」
ツンは部屋を出る.
そこで,私は気を失った.
最後に,ツンの悲鳴が聞こえた気がする.
---------
248 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/12(木) 01:10:32.74 ID:xf7Op5p/0
(#゚;;-゚) 「ワタシガ シッテルノハ コレデ ホボ
オワリダヨ. ゴホッ,ゴホッ.」
( ^ω^) 「大丈夫かお?」
(,,゚Д゚) 「ばあちゃん,俺がまた話すよ.」
(#゚;;-゚) 「ハナシ スギタ ミタイダ.」
再び,擬古は出井のいうことを,はっきりと言い直しだす.
(,,゚Д゚) 『目を覚ますと,津理子は行方不明になっていた.
私は捜したが,見つからなかった.
一年が過ぎた.
山村家は,住人が行方不明のまま,
ダムの底に沈むことになった.』
( ^ω^) 「自殺した,という話を聞いたお.」
(,,゚Д゚) 『誰も,探す気が無かったからね.
自殺したことにされたのさ.
まだ,私はあの子が,ひょっこり帰ってくる気がするんだ.』
( ^ω^) 「出井おばあさん・・・.」
251 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/12(木) 01:12:11.32 ID:xf7Op5p/0
( ^ω^) 「話してくれて,ありがとうだお.」
(,,゚Д゚) 『聞きたいことはないかい?』
(;^ω^) 「・・・.」
(,,゚Д゚) 『てか,話,理解できた?』
(;^ω^) 「・・・!」
(,,゚Д゚) 『・津理子は多重人格者(津理子,ツン,須磨子,名無し)
・おそらくツンのみ,超能力者(変異の兆候が見られる)
・津理子は51年前に襲われ,行方不明』
( ^ω^) 「わかったお!(たぶん)」
254 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/12(木) 01:15:30.23 ID:xf7Op5p/0
(,,゚Д゚) 『・・・ツンは,どうしてた?
夢の中のツンは,私を,この世を恨んでなかったかい?』
( ^ω^) 「まだ,分らない事だらけなんだお.
ツンは,ブーンを,皆を守ろうとしてくれてるお!
これだけは,確かだお!」
( ^ω^) (津理子がブーン達を殺そうとしていることは,
何となく言ってはいけない気がするお.)
( ^ω^) 「謎が解けたら,必ずばあちゃんに報告に来るお!」
「そうかい.」と,出井は少し安心した顔で呟いた.
(,,゚Д゚) 『私は疲れたから,寝るよ.』
( ^ω^) 「お休みだお.」
(*゚ー゚) 「オヤスミ, オバアチャン」
ブーン,擬古および椎は,外に出る.
255 名前: 第八話
投稿日: 2006/01/12(木) 01:16:28.18 ID:xf7Op5p/0
( ^ω^) 「ありがとうございましただお.」
(,,゚Д゚) 「花はまだ要るか?」
( ^ω^) 「やっぱり,やめとくお.
本当は,墓に供える花が欲しかったんだお.
でも,ツンはどんな姿でも,生きてるかもしれないお.」
(,,゚Д゚) 「そうか・・・.
よく,事情はわからねえ.
解決したらまた来いよ.」
(+゚ー゚) 「マタ, キテネ.」
すっかり,遅くなった.
夕方になっている.
ブーンは,ドクオたちの元に戻るべく
山村ダムへ向かった.
・・・・ぴちょん
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