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第十八話

56 名前: 1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/13(金) 23:00:26.96 ID:4ybqleRbO

カンカンカンカン………

ゴングの音が会場中に響いた。
月曜WAROSUの夜、いよいよジョルジュとモトヤの戦いの幕が上がる。


結局、入場までジョルジュは口を開かないでいた。
移動中も外を眺め、僕は顔色を伺うことさえままならない。

僕は不安な気持ちを拭えぬまま、控室のモニターの前に座った。

58 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/13(金) 23:02:41.05 ID:4ybqleRbO

『まぁず入場いたしますのはぁ…………

挑戦者ぁぁぁぁ…………………
ジョルジュぅぅぅぅぅぅ!!!!!!
長岡ぁぁぁぁああああ!!!!!!!』


デレレレッテッテ♪ テテッテテッ♪
テレレテレレレ デ・デ・デ!!

光る風を追い越したら〜♪(おっぱい!)
君にきっと逢えるね〜♪(おっぱい!)
新しい輝き HAPPY READY OPPAI!!

( ゚∀゚)o彡「さぁお前ら!! 久しぶりに声を聞かせてみろ!!!!
俺にπパワーをくれっ!!!!」

72 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/13(金) 23:13:52.62 ID:4ybqleRbO

良かった! いつも通りのジョルジュだ!!


まさに普段通りのジョルジュだった。
いや、普段以上にジョルジュらしく、『おっぱい』コールに合わせ激しく腕を振っている。


ジョルジュの腕振りは、彼のテンションのパロメーターだ。
ピチピチの素敵なおっぱいを見付けた日にはひたすら激しく振り続け、
反対にマッドなおっぱいを見た日には、ただ振り子のようにブラブラさせる時もある。

僕は未だかつて、こんなに激しく腕を振るジョルジュを見たことがない。

どうやら完璧に覚悟を決めたようだ。

僕は安堵のため息を吐きながら、再び画面に注目する。



( ゚∀゚)o彡「HAHAHA!! πパワーがみなぎってきたぜ!!!!!」

78 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/13(金) 23:23:21.75 ID:4ybqleRbO

会場中から割れんばかりのおっぱいコールの中、ジョルジュはゲートを睨 みつける。

そして会場が赤暗い色に染められていった。

いよいよモトヤが来る。



チン…トトトトン…

チン…トトトトンッ……

ピャラァァァーーーー………


和洋の楽器が響き渡らす音と共に桜型に煌めく桃色のライトの中、王者が姿を見せた。

傍らに己の母を付き従え、王者の風格を身に纏い威風堂々と入場する。

腰には爛々と輝く『ν速王座ベルト』が巻きながら。

ジョルジュの目線は、ベルトから片時も離れなかった。

79 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/13(金) 23:31:59.80 ID:4ybqleRbO

モトヤママがロープを広げ、モトヤがリングへと入る。

ケバケバしい着物を脱ぎ捨て白装束に包まれたモトヤが、ジョルジュの目を初めて見据えた。
モニター越しにでも、その殺気と緊張感は伝わってくる。


レフェリーが両手でベルトを掲げ、両者への確認を取る。

先程のおっぱいコールが嘘のように、会場は沈黙していた。
両者の緊張感を今、みんな共有しているのだろう。



そして……………



カーーーーン!!!!


試合開始が告げられた。

82 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/13(金) 23:35:57.01 ID:4ybqleRbO

先に動いたのはジョルジュであった。


早さで勝負をするモトヤを倒すには足を狙うのが最良の策だ。


そう踏んだジョルジュは、モトヤの脚を掴みにかかった。


しかし…………



既にモトヤの姿はそこに無かった。

84 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/13(金) 23:46:52.42 ID:4ybqleRbO

(; ゚∀゚)「なっ……?」


動揺したジョルジュに、右側面から手刀が飛んできた。


ブンッ……
ヒュッ……

紙一重で体を屈めたジョルジュの頭上から、空気を切る音が聞こえる。

モトヤママ「モトヤちゃぁあん!!!!
何をやってるのっ!!??」

モトヤ「ほう……なかなかいい反射神経だな」


そう呟くモトヤへ、再びジョルジュが突っ込んで行く。

しかしジョルジュはモトヤを捕えることが出来なかった。
何度挑戦しても、捕まえる直前でモトヤの躯が消えるのだ。

この終わらない行動の繰り返しに、ジョルジュは内心焦りを感じ始めていた。

88 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/13(金) 23:58:20.04 ID:4ybqleRbO

(; ゚∀゚)「(何でだ…何でいつもアイツが消えるんだ…?)」

モトヤ「どうした?疲れが見えているぞ?」


ブンッ……
ガッ!!

(メ゚∀゚)「グッ……」


ついにモトヤの一撃がジョルジュを捕えた。
ドビンマスクの時と、まったく同じパターンだ。


気付けジョルジュ!簡単なトリックなんだ!

僕はモニターの前で立ち上がり、届かぬアドバイスを投げ掛けていた。

94 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/14(土) 00:14:19.68 ID:8KNh3NPoO

ジョルジュは完全にモトヤのペースにハマッていた。

力は決して強くないモトヤのチョップも、数を重ねれば大きな威力となる。
ジョルジュは脳を揺らされ、平行感覚に支障をきたし始めていた。


((; ゚∀゚)「(やべ……クラクラしてきた……)」


モトヤママ「モトヤちゅぁぁあああぁあぁあん!!!!!!!
素敵でっすよぉぉおおおぉおぉぉぉ!!!!!!!!!」

((# ゚∀゚)「(チッ……ウザいメスピザだぜ………)」


んっ……メスピザ……?



モトヤママ「決めっ!決めっ!決めっ!決めなさぁぁぁぁああああいっ!!!!!!!!!!」

モトヤ「和泉流………旋空掌!!」


ヒュッ…………

96 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/14(土) 00:25:48.52 ID:8KNh3NPoO

ガッ………!!!!


(;;゚∀゚)「………………」


モトヤ「何ぃ……」

(メ゚∀゚)「ヘヘ……やっと捕まえたぜ」


モトヤが勝負を決めようと手刀を放った瞬間、ジョルジュがモトヤの腹に肩を押し付け、腰に手を回していた。


モトヤ「くっ、気付いたのか…」

(メ゚∀゚)「へっ……今までの分…まとめて返してやるぜぇっ!!」


ジョルジュは腰に回した手を上にあげ抱きついた状態にしたまま、後方へと放り投げた。

98 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/14(土) 00:40:11.82 ID:8KNh3NPoO

簡単な仕組みだった。

モトヤはただ高速で左右に動いていただけ。

ではジョルジュが何故モトヤの動きを捕えられなかったか?

全ての答えはメスピザにあった。


試合開始前から野獣の叫びのように吠えるメスピザの声を、ジョルジュは努めて聞き流そうとしていた。
しかし、極限まで集中した人の本能が無意識にその叫びを聞き取り、ほんの一瞬だけジョルジュの注意を反らした。

モトヤはそのスキをついていただけなのだ。


( ゚∀゚)「最初からメスピザに気をつけていれば、お前を捕えることなんて簡単さ」


地面に横たわるモトヤを見下し、ジョルジュが冷静に言い放つ。


( ゚∀゚)「さて、お前さんのその足は些か邪魔だ。
ちょっと封じさせてもらうよ」

100 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/14(土) 00:48:35.11 ID:8KNh3NPoO

ガッ……ガッ……

モトヤ「うぐっ……あぁっ……」


ジョルジュの蹴りがモトヤの右膝へと降り注ぐ。
みるみるうちにモトヤの膝が血色を失い、紫色に染まっていく。


モトヤのピンチにメスピザはもう狂い死寸前だった。

メスピザ「あぁぁああっ!!!!
あああぁあぁぁっ!!!!!!!
モトヤちゃあぁぁああっぁぁああああん!!!!」


煩いババァだ。
そんな汚物を尻目に、ジョルジュは対角のコーナーへと向かい




左手を掲げた。

(# ゚∀゚)o「バスト・ボンバー行くぞぉぉぉぉぉおおおおお!!!!!!!」

116 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/14(土) 00:58:41.66 ID:8KNh3NPoO

既にメスピザの叫び声なんか聞こえなかった。

観客とスレッドが一体となってのおっぱいコールによって、かき消されてしまっている。


( ゚∀゚)oO彡「(お前達のπパワーが左手に集まるぜ…………
内藤、見てろ……俺がチャンプになる瞬間をっ……!!!!)」


ヨロヨロと立ち上がるモトヤへと向けて、ジョルジュは飛び出した。




ズガァァァンッ………!!!!!


バスト・ボンバーが炸裂した。




メスピザの顔面へと。

122 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/14(土) 01:03:59.04 ID:8KNh3NPoO

メスピザ「あぶぁぶぁぁぁぁぁっ!!!!!!!」


メスピザはバスト・ボンバーの直撃が顔面へとめり込み、ローリングしながら場外へと落ちていった。


(; ゚∀゚)「なっ……モトヤはどこだっ!?」

モトヤ「ここだ」


声のした方向を振り向いた瞬間、ジョルジュの視界は塞がれた。


モトヤ「和泉流奥技………空中モトヤチョップ!!!!!!!!」

126 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/14(土) 01:12:12.42 ID:8KNh3NPoO

バスト・ボンバーが直撃する瞬間に、メスピザがモトヤを突き飛ばし身代 わりとなった。

そして逃れたモトヤは背後へと周り、ジョルジュへと空中モトヤチョップを放ったのだ。


(; ■∀■)「ぐわっ…前が見えねぇぇぇ!!!!」


暗闇の中、闇雲に動き回るジョルジュの頭上に鈍い衝撃が走る。


ガッ…ガッ…ガッガッ………
(; ■∀■)「ぐ……ぐうっ…………」


意識が遠くなる。
膝が痙攣しているのが分かった。


あぁ、内藤。 俺、せっかくのチャンス逃しちまうのか…………


ジョルジュが暗闇の中、目を閉じた時だった。


??「諦めるんじゃないおーーーーー!!!!!」

129 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/14(土) 01:18:06.38 ID:8KNh3NPoO

この声……言葉の末尾が詰まる話し方………


(メ■∀■)「内…藤か?」


( ;^ω^)「ジョルジュ!!あと一歩だお!!
あと少しでタイトルに手が届くんだお!!!

聞こえるかお!?

僕の声が………

みんなのおっぱいコールが聞こえないのかお!?」

149 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/14(土) 01:27:54.30 ID:8KNh3NPoO

ああ、聞こえるよ。

お前の声も、耳をつん裂くようなおっぱいの怒号も。


不思議なことに足に力が入る。
痙攣が止まった。
体に力が沸き上がってくる。


まだやれる、こんな所じゃ終わらない。 必ず、必ず、必ず仲間と得たチャンスを掴みとってやる。


ジョルジュはある事に気付いた。

内藤がリングを叩く振動に。


(; ■∀■)「(内藤のいる所がリングの縁………
ということは!!)」



ジョルジュは内藤のサポートと自身の勘により向かって行った。



コーナーポストへと。

155 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/14(土) 01:33:05.42 ID:8KNh3NPoO

モトヤ「(コイツ……どこにこんな力がっ!?)」


モトヤは愕然としていた。
勝利まであともう少しのところで、ジョルジュが息を吹き還したのだ。

この体勢で体重の軽い自分が相手をコントロール出来たのは、相手が弱りきっていたからだ。

力が蘇った今、この体勢でいることはモトヤにとって不利でしかない。


慌てて逃げようとしたモトヤの胸を、ジョルジュの両手が捕えた。

161 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/14(土) 01:40:34.18 ID:8KNh3NPoO

ジョルジュはモトヤの胸を掴んだまま、後退りをしていく。

そしてコーナーポストに背が当たると、ゆっくりと足をロープへ掛けはじめた。

一歩、また一歩上へと登る。 まるで自身のこれからを夢見るかのように、力強く。


セカンドロープへ足を乗せたまま、ジョルジュは体を直立させた。


モトヤ「おいっ……やめろっ………よせぇっ!!」


その声はジョルジュの耳に届かなかった。

ジョルジュの耳に入るのは…………


( ゚∀゚)「(お前達の魂のおっぱい、確かに届いたぜ)」

165 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/14(土) 01:44:33.12 ID:8KNh3NPoO

ジョルジュは相手の胸を掴んだ手を勢いよく降ろしながら、コーナーポス トから跳んだ。


(# ゚∀゚)「(スーパー・π・バスターぁぁぁぁああああ!!!!!!!)」



ズドォォオォォォオン!!!!!!!!

169 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/14(土) 01:49:18.44 ID:8KNh3NPoO

レフェリーのカウントが入る。


コーナーポストからのπ・バスターだ、起き上がれるはずはない。


1!!!


ジョルジュに勝利を……………


……………2!!!!



僕の初試合の時と同じだ。
時間の流れが遅く感じる。


……………………


あと少しだ!!!!





…………3!!!!!!!!!!!

177 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/14(土) 02:00:48.19 ID:8KNh3NPoO

カンカンカンカンカンカン!!!!!!!!

『ただいまの試合時間、30分43秒ぅぅぅぅ!!!!!!

勝者及び“新”ν速王者ぁぁぁぁぁぁあああ!!!!!!!!!!
ジョルジュゥゥゥゥゥゥ……………なぁがおかぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!!!!!!!』


ジョルジュの努力が実った。 気が付くと僕はリングへ上がり、ジョルジュを肩車していた。

レフェリーがジョルジュにベルトを手渡す。


(*゚∀゚)「これが……俺のベルト………」

( *^ω^)「ジョルジュ!! 観客のみんなに! このスレッドのみんなに、お前の勇姿を見せてやるお!!!」

( ゚∀゚)「…………………………」



■■■○■■
∩(* ゚∀゚)∩「ベルト…………
奪ったぞぉぉぉぉぉおおおおお!!!!!!!!」


ジョルジュ、心の底からおめでとう。

第十八話━Real Thing Shakes━ 完

181 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/14(土) 02:03:32.07 ID:8KNh3NPoO

ジョルジュ長岡

ν速王座戦

(ジョルジュ長岡)○━●(モトヤ・イズミ)


試合時間 30分43秒
雪崩式π・バスター(スーパー・π・バスター)
王座移動


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