第九話

190 名前: 1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/09(月) 21:18:03.80 ID:sEd2mVwRO

ドクオ達の試合が最後だったようで、僕達はそのままミーティングルーム へと連れていかれた。

ショボンだけはダメージが抜けきらず医務室送りになった。


ドクオ・ボムの破壊力を恐ろしいな。


そんなことを考えていると、アル先生が部屋に入ってきた。



アル「諸君、ご苦労だった。
これより試験の結果を発表する」


ついにこの時が来た。
自然と握る拳に力が入る。

193 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/09(月) 21:33:02.31 ID:sEd2mVwRO

アル「まず最初に伝えておくことがある。
今回の合格者は4人、それ以外の者は皆不合格だ」


一斉に生徒達からどよめきが起こる。
それも当然だ、これだけ大人数で合格者がたったの4人とは……………


「先生、不合格者はどうなるのですか?」

一人の生徒が、みんなの総意を代表して質問をした。
しかし、それは聞くべきではない問だったようである。


アル「不合格者は元の生活に帰ってもらう。
また二度とVWFには挑戦出来ない、以上だ」


あっと言う間に静かになった会場に、先生の声が響く。


アル「それでは合格者を発表する」

198 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/09(月) 21:41:03.19 ID:sEd2mVwRO

アル「まず一人目だ………………………




『ひろゆき』!!」


ひろゆき「ハッ……ハイっ!!」

最初に名前を呼ばれたのは、一番最初にマスク・ド・スペルマンと戦ったアイツだった。

確かに目を見張る動きをしていた、合格しても当然だと思う。

そのままひろゆきは別室に案内された。
こうやって一人一人消えていくのだろう。



アル「さて、二人目なんだが………………




内藤ホライゾン、出てこい!」

200 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/09(月) 21:46:24.58 ID:sEd2mVwRO

ドクオが呆然としている僕の背を押す。


('A`)「内藤、行ってこい」

( ;^ω^)「あうあう……………」

('∀`)「俺もすぐに行くぜ」ボソッ…

ひっそりと呟いたドクオの一言が嬉しかった。
先生にも背中を叩かれ、僕は別室へと入っていく。

201 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/09(月) 21:54:04.84 ID:sEd2mVwRO

部屋に入ると四つの椅子と1つの机が置いてあり、ひろゆきの向かい側に は見知らぬ男が座っていた。


??「おっ、二人目か。
まぁそこに座ってくれ」


促されるままに僕は椅子へと座る。


??「まぁ、楽にしててくれ。
三人揃ったら説明を始めるからな」


その時、ドアノブが動きそこから一人入ってきた。


(´・ω・`)「やぁ」

202 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/09(月) 22:01:35.52 ID:sEd2mVwRO

こいつ、医務室に行ったんじゃなかったのか?


( ^ω^)「お前、体は大丈夫なのかお?」

(´・ω・`)「誰に口を聞いているんだい?
あれくらいの技でどうにかなる僕じゃないさ」


そうは言うが首にはギブスがはめてある。
やはりダメージは大きいらしい。

僕とは椅子を1つ空けて座った。 どこまでもイヤミな奴め。

ショボンに睨みをきかせていると、ドアノブが動いた。
いよいよ最後の合格者が入ってくるんだ。
どうかそれがドクオでありますように…………

210 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/09(月) 22:11:21.55 ID:sEd2mVwRO

ガチャッ………



アル「おう、準備は出来たか?」

( ;^ω^)「ちょwwwwww先生wwwwww四人目かよwwwww」

アル「ん?四人目なら、今便所に走って行ったぞ。
緊張のせいで下痢になったそうだ。ハッハッハッ……」


(´・ω・`)「おやおや、これではまだドクオが受かったかどうか分からないね」


ショボンが何を言おうが気にしていなかった。
僕には分かっていた、四人目はドクオだと。


━便所━
('∀`*)「ヘヘへ……カーチャン、俺、受かったよぉぉぉぉ……………」


Σ('A`;)「あっ、切れ痔っ……………」

217 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/09(月) 22:22:32.19 ID:sEd2mVwRO

ドクオがトイレから帰ってきた後、アル先生とランス教官から大まかな説 明があった。

これから僕達はVWFの中でも二つの番組
『WAROSU』と『NURUPO』に分けられ、週一で試合をこなす。
そして一月ごとに特別番組にて試合が組まれるそうだ。

そして次の言葉が何より衝撃的だった。

ランス「で、お前達の担当なんだが…………
ひろゆきと内藤が『WAROSU』
ドクオとショボンが『NURUPO』だ」


( ;^ω^);'A`)「なっ…………」

(´・ω・`)「フフフ……馴れ合いは終わりのようだね」

223 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/09(月) 22:30:17.67 ID:sEd2mVwRO

アル「説明は以上だ。
今まで頑張って来たお前達なら、きっと成功を掴める。
お前達の幸運を祈る」


アル先生はそう言って、一人一人と握手をしていってくれた。
往年の名選手の魂が、受け継がれていくのをハッキリと感じた。


みんなと別れたあと、僕とドクオは元の家に戻ってきた。
帰り道では互いに無言だった。 嬉しさの反面、寂しさも強かったからである。

僕らは一人でやっていけるのだろうか………

226 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/09(月) 22:37:32.32 ID:sEd2mVwRO

('A`)「ふぅ………やっぱり家は落ち着くな……」


ゴミ置き場から持ってきたボロソファーに座りながら、ドクオが呟く。

('A`)「同じ団体なのに………別れちゃうとはな」

( ^ω^)「なんか複雑な気分だお………」


ドクオと組んで頑張ることが目標だったのに………


('A`)y-~「フゥー…
内藤、お前もしかして悩んでないか?
俺と組んで頑張るつもりだったのに……って」

やっぱりコイツは鋭い。
ウソなんかつく必要も無かった。

( ^ω^)「そうだお。
正直独りでやっていけるか不安だお」

231 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/09(月) 22:45:26.65 ID:sEd2mVwRO

('A`)y-~「内藤、確かに俺達はいつも一緒だった。
だけどな…………


ずっと一緒でいられるわけはないんだよ」


('A`)y-~「どうせいつかは別れる時が来るんだ、それがたまたま早く来ただけだ」

('A`)y-~「それならいっそのこと、二人で二つの番組の王者になろうぜ。
もっとビッグになろうぜ!!!
…………どうだ?」


カッコいい………間違いなく、あの生きながら死んでいたドクオとは別人だった。
ドクオがこんなに変われたんだ、僕に出来ないわけがない。

( ^ω^)「その話、のったお!!」

232 名前:
1 ◆rDvJ0e8dDk 投稿日: 2006/01/09(月) 22:49:02.59 ID:sEd2mVwRO

('A`)y-~「もちろんこの部屋はこのままにしておく。
何時でも俺達が帰ってこれるようにな。」


o('A`)「内藤!! 離れてても仲間だからな!!」

( ^ω^)o「当たり前だお!!」



これでもう大丈夫だ。
明日から僕らは新天地へ向かう。
新しい生活が始まろうとしているんだ。


第九話━Way of Difference━ 完


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